GNC letter
GNCレター
米国半導体工業会(SIA)は9月5日、2025年7月の世界の半導体の売上高が前月比3.6%増、前年同月比20.6%増の621億ドルになったと発表した。AI(人工知能)の普及を背景にしたデータセンター向けの需要が好調で、世界市場を牽引している。
同月の地域別の半導体売上高は、アジア太平洋/その他が前年同月比35.6%増、米州が同29.3%増、中国が同10.4%増、欧州が同5.7%増となり、殆どの地域が増収となった一方、日本は同6.3%減となった。また、前月比では、米州が8.6%増、アジア太平洋/その他が4.9%増となった一方、欧州では横ばいとなり、日本は0.2%減、中国は1.3%減となった。
SIAの社長兼CEOであるJohn Neuffer氏は、「7月の世界の半導体売上高は堅調を維持し、6月の実績を上回り、前年同月を大幅に上回った」とし、「成長は引き続き、アジア太平洋地域と米州における堅調な需要に牽引されている」と分析した。
なお、日本の半導体売上高は引き続き減収となった。この原因としては、車載向けパワー半導体の比率が高く、車載向け需要が一巡した局面であること、AIデータセンター建設の波の直撃度合いが弱いこと、内需停滞と円安の影響などが指摘されている。現在、Rapidusが北海道千歳市に先端半導体の製造工場を建設し、試作を開始した段階にある。今後、これを契機として国内でAIデータセンター建設の拡大が進むのかが注目点となる。
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