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GNCレター
住友ベークライトは2025年6月3日、半導体パッケージ向け基板材料【LαZ®】の新製品として、高放熱性素材を使用した基板材料を開発し、サンプル出荷を開始したと発表した。
AIや5G、エッジコンピューティング向けの先端半導体や出力容量の増加や高周波化が進むパワーデバイスなどで求められるチップの高集積化や小型化、伝送損失の低減、省電力化に向け、チップを基盤に内蔵することでビア接続により配線距離を短くする検討がされている。一方、内臓チップの発熱により製品にダメージが与えられ、エネルギー効率や製品パフォーマンスの低下が課題となっていた。
こうした課題を解決するため、同社は高い熱伝導性を持つ基板材料を開発し、放熱性を向上させるとともに、熱を逃がすために層間に組み込まれるサーマルピア数の減少を可能にしたことで、更なるパッケージの小型化を実現した。
今回開発した基板材料はプリプレグタイプとレジンフィルムタイプの2種類。プリプレグタイプで1.5W、レジンフィルムタイプは2.1Wの熱伝導性を持つ。また、レジンフィルムタイプではチップ埋め込み用のキャピティを樹脂で埋め込むための高流動性も付与しており、基板内部の放熱性が向上するという。
同社は同製品について、2025年度中の量産化を目指すとしている。なお、同技術の横展開としてコア材へのラインアップ拡充も見据えているという。
出典:住友ベークライト トピックス
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