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GNCレター
韓国・Samsung Electronicsは2025年3月12日、AIベースの無線アクセスネットワーク(AI-RAN)技術を発展させるため、米のAI半導体大手、NVIDIAと協業を行うと発表した。この協業は2024年からのコラボレーションの継続である。。
AI-RANはAIを活用し、無線アクセスネットワーク(RAN)の性能を向上させる技術であり、移動通信網の自動化と最適化を可能にするものである。将来的に6G通信技術の核心技術となることが期待されている。サムスン電子は2024年からAIと無線技術を合わせ、AI-RANの開発を行っており、NVIDIAと協力して、技術的な成果をまとめている。昨年末にサムスンリサーチ研究所で行われた実験を通して、オープンラン(O-RAN)と互換性のあるサムスン電子のvRANネットワークとNVIDIAの加速コンピューティング技術の間の相互運用性の検証に成功している。また、サムスンは仮想化無線アクセスネットワーク(vRAN)とNVIDIAのCPU(GH200)と「AI Aerial」プラットフォームを使用し、AI-RANを駆動させることにも成功している。
今回の協業により、両社はNVIDIAの中央処理装置(CPU)と画像処理装置(GPU)をサムスンの vRANと統合し、5G及び6GモバイルネットワークにAIを最適化することを目指す。特に、NVIDIAのGPU開発プラットフォーム「CUDA」を活用し、AIベースの信号処理を最適化し、AI-RANの性能を最大化することができる組み合わせを模索する。
サムスン電子のネットワーク事業部研究開発(R&D)責任者であるJune Moon副社長は「NVIDIAとの協力はGPU及びCPUサプライチェーンを拡張する重要な足掛かりであり、今後もAI-RANの可能性を持続的に探っていく」と述べた。
また、NVIDIAの通信部門首席副社長のRonnie Vasishta氏は「サムスン電子はAI-RAN開発を先導する企業であり、vRAN技術とNVIDIAのAI加速コンピューティングが結合し、AIネイティブ無線ネットワークの構築が一層早まるだろう」と協業の意義を強調した。
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