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GNCレター
東芝デバイス&ストレージは3月5日、姫路半導体工場(兵庫県揖保郡太子町)に建設中だったパワー半導体の後工程の新製造棟の竣工式を行った。新製造棟の稼働開始により、同工場の車載向けパワー半導体の生産能力は2022年度比で2倍となる。
新製造棟が建設された姫路工場はパワー半導体及び小信号デバイスなどのディスクリート半導体を製造している。同社はパワー半導体が省エネルギー化に不可欠なものであり、特に同社が注力する低耐圧MOSFETについて、「今後も自動車の電動化や産業機器の自動化などによる継続的な需要拡大が見込まれている」として、2022年12月に姫路工場への新製造棟の建設を発表していた。
新製造棟は地上2階建ての鉄骨造で、建築面積は4,760.31平方メートル、延床面積は9,388.65平方メートル。製造工程の自動搬送による省人化やRFIDタグの導入による作業性の改善、在庫管理制度の向上を通しスマートファクトリー化を推進する。また、再生可能エネルギー由来の電力の活用や、屋上への太陽光発電設備(オンサイトPPAモデル)設置などによって、使用電力を100%再生可能エネルギー由来で賄うことができ、カーボンニュートラル実現にも貢献する。
同社は2024年5月に子会社の加賀東芝エレクトロニクスに300mmウエハ対応のパワー半導体の前工程新製造棟を竣工している。今回新たに後工程の製造棟が完成したことにより、同社は「高効率・高信頼性の多様な製品を需要拡大に合わせて安定供給することが可能になる」としている。
新製造棟は今後装置の搬入を進め、2025年度の上半期からの本格的な生産開始を予定している。
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