米半導体大手、Advanced Micro Devices(AMD)は2月28日、新型GPU「Radeon RX 9000」シリーズの第1弾として、新たなグラフィックスカードとなる「Radeon RX 9070/Radeon RX 9070 XT」を発表した。また、新製品リリースにより、新アーキテクチャ「RDNA4」がベールを脱いだ。

「RX 9070/RX 9070 XT」は16GBのGDDR6メモリを搭載し、前世代の「RX7900GRE」と比較して、「RX 9070」では平均で20%以上、「RX 9070 XT」では平均で40%以上高いパフォーマンスを発揮するという。

この製品に初めて採用されたのが「RDNA4」アーキテクチャである。同アーキテクチャは第3世代のレイトレーシングアーキテクチャ搭載し、前世代の「RDNA3」と比較して、コンピュート・ユニットあたりのレイトレーシング・スループットが2倍以上向上した。

また、同アーキテクチャはAI計算用の追加演算パイプラインの組み合わせ、FP8などの新しいデータ型をサポートするAIアクセラレータの機能拡張、構造化スパース性などの推論最適化技術などを備え、機能が強化された第2世代AIアクセラレータを搭載する。これにより、前世代よりもはるかに高速で高度なAIモデルを効率的に処理できるようになった。この「RDNA4」コンピュート・ユニットは「RX 9070」には56基、「RX 9070 XT」には64基が搭載されている。

なお、価格については、「RX9070」が549ドル、「RX9070 XT」が599ドルとなっている。同製品は3月6日以降、Acer、ASUS、Gigabyteをはじめとする主要なボード・パートナーから発売される予定である。

AMDのRyzen CPUおよびRadeonグラフィックス担当CVP兼GMであるDavid McAfee氏は「Radeon RX 9000」シリーズについて、「今日のゲームの要求を満たすように設計されており、あらゆるゲーマーに熱狂的なゲーム体験を提供すると同時に、明日のイノベーションをサポートする準備が整っている」とし、「驚異的なパフォーマンス、AIを搭載した機能、次世代ディスプレイのサポートを競争力のある価格で提供し、システムのアップグレードを検討しているゲーマーに卓越した価値を提供する」と述べ、自信を覗かせた。