三菱電機は2020年5月11日、2019年度(2020年3月期)業績を発表した。同期の全社業績は、売上高が前年度比1.3%減の4兆4,625億900万円、営業利益は同10.6%減の2,596億6,100万円、純利益は同37.7%減の1,247億6,200万円となった。  売上高は、情報通信システム部門、家庭電器部門、重電システム部門、電子デバイス部門で増収となったが、産業メカトロニクス部門などの減収により前年度割れとなった。営業利益は、家庭電器部門、情報通信システム部門、電子デバイス部門などで増益となったが、産業メカトロニクス部門などの減益により、前年度を下回った。
電子デバイス部門の売上高は同4.4%増の2,087億5,000万円、営業利益は同6.6倍増の87億100万円となった。設備投資額は同42%減の322億円となった。
電子デバイス事業の事業環境は、5G 通信ネットワークや次世代データセンター関連需要の立ち上がり、電動化車両の開発・市場投入の加速などにより、通信用光デバイスを中心とした高周波光デバイス、自動車用を中心としたパワー半導体の増加などにより、受注が前年度を上回り、売上高は前年度比増となった。
営業利益は、売上高の増加や機種構成の変動などにより前年度比6倍以上の拡大となった。2020年度(2021年3月期)については、全社で売上高が同8.1%減の4兆1,000億円、営業利益は同53.8%減の1,200億円、純利益は同48.6%減の1,450億円と予想している。電子デバイス事業については、売上高が同20%増の2,500億円、営業利益が同43%減の50億円と予想している。