レーザーテックは1月20日、赤外光を用いたIRコンフォーカルマイクロスコープ(顕微鏡)「OPTELICS IR」を発表した。半導体分野の研究開発用途での観察・測定への活用が期待される。

「コンフォーカル顕微鏡」とは、点光源から出力した光がレンズを通過してサンプル表面に焦点を結び、反射光が再度レンズを通過して検出器側で焦点を結んだ光がピンホールを通り受光される、「コンフォーカル光学系」を採用した顕微鏡である。試料からの反射光を検出器で受光するため、非接触・非破壊測定が可能で、焦点面以外からの不要な散乱光を除去できるために解像度が高く、高コントラストでの観察が可能であるのに加え、全画素の高さ情報を取得できるため、3次元形状の測定が可能であることが特徴である。

同社はユニークで付加価値の高い製品群の一つとして、主に研究開発用途での観察・測定を行うコンフォーカル顕微鏡を開発・販売している。これまで、業界初のハイブリッドレーザー顕微鏡である「OPTELICS HYBRID+」、AI(人工知能)を搭載し、自動欠陥検査から高倍率欠陥レビュー、3次元形状測定までを1台で行う「OPTELICS AI」などがリリースされている。

同製品は、高輝度な赤外線照明によるコンフォーカル光学系を搭載し、非接触・非破壊で波長1,000~1,500nmでの高解像度IR観察と、高精度なXY測定が可能となった。また、Z軸方向のオプティカルセクショニングによる高さ測定も可能。これにより、シリコンウエハなど、IRを透過する材料を用いたデバイスの内部観察に有効である。特に、先端パッケージング市場におけるアライメントズレ測定、ボイド検査や接着剥がれの観察など研究開発やプロセス改善の用途に最適である。

同社は、今後も顧客の要望に応える独自のソリューション開発により、品質改善、生産性向上および業界の発展に貢献していくとしている。