フジキンは3月25日、既存の大阪工場東大阪に半導体向けバルブ機器の工場を新設すると発表した。投資額は55億円。今春にも着工し、2025年12月に完工、2026年春からの稼働を予定している。新工場の稼働により、大阪工場全体の売上高を現状比50%増の450億円に引き上げる。

新工場の敷地面積は2,831平方メートル。建屋は5階建てで延べ床面積は5,564平方メートルとなる。同社は現在、大阪工場柏原で半導体向けのバルブ機器を製造しているが、その機能を新工場に移管する。そのため、大阪工場柏原の従業員100人程度が新工場に配置される見込みである。新工場では、工程間の搬送や梱包などの自動化を含めた製造ラインの構築を構想しており、ロボットメーカーなどと詳細を検討中である。自動化・省力化により、人員の増減をせずに受注変動に対応できるようにする。

大阪工場柏原はバルブ機器単体の製造に加え、バルブと配管、センサーなどを組み合わせたユニット製品や水素関連のバルブ機器などを製造している。半導体向けバルブ単体の製造機能を新工場に移すことで、需要が高まる水素関連事業などにリソースを向ける見込みである。