中国の国家インターネット情報弁公室傘下のインターネット保安審査弁公室(CAC)は、米国最大のメモリ半導体メーカー、マイクロンの製品から「比較的深刻なネットワークセキュリティ問題が存在し、中国の核心情報インフラ供給網に重大なセキュリティリスクをもたらし、国家安全保障に影響を与える」サイバーセキュリティリスクが見つかったとして、中国の主要情報施設運営者がこの製品を購入することを禁じると明らかにした。

今回の決定は、当局は2023年3月末から検討に入っており、G7開催直後の5月21日に発表された。G7でのMicronや米国の動きに対して警告を与えたかは定かではないが、米国のエマニュエル駐日大使は、5月19日にマイクロンと日本の合意について「中国による威圧に対処するとともに、われわれのサプライチェーン確保に役立ち、中国からの威圧の標的となっている企業を支援する上で米国と日本が足並みをそろえて行動することを示す」と指摘していた。

Micronにとっては、中国市場は3番目に大きい市場であることから、今後業績に大きな影響が及ぶ可能性がある。しかし、中国の「主要情報運営者」がMicronの中国市場のどれほどを占めているかは明らかになっていない。