IBMの研究部門であるIBM Researchは2021年5月6日、2nmプロセスによるテストチップの開発を発表した。今回開発したチップでは3nm以降のトランジスタ構造として韓国Samsung Electronics社、台湾Taiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)社なども研究を進めているNanosheat(ナノシート)構造を採用している。このチップはニューヨーク州AlbanyのAlbany Nanotech Complexにある所同社研究所で開発されているもの。
同社によれば、2nmプロセッサは7nmノードのチップと比べて性能が45%向上し、電力を75%削減できるという。IBM Researchのハイブリッドクラウド担当副社長Mukesh Khare氏は、2nm技術は2024年末ごろに生産を開始する可能性がある、としている。
ナノシート構造は、図のようにFinFETのFinの部分をメタルゲートでくるんだ構造となっており、従来のFinFETよりも制御性が高いとされている。