味の素の子会社である、味の素ファインテクノが供給する、層間絶縁材料「ABF」が、世界的な半導体供給不足のボトルネックとなっている可能性があることを複数のメディアが報じている。

「ABF」は、微細な複数の層を積み上げていく、現代のCPUにおいて取り扱いや加工性能に優れることから、1999年に採用されて以降、現在ではほとんど全てのCPUにこの「ABF」が使用されていると言われている。

特にTSMCでは、現在好調である次世代ゲーム機、「PS5」や「Xbox series X」の7nmプロセスCPU製造をAMDから請負い、更にPC向けでは、5nmプロセスで製造するAppleの「M1」チップが同様に好調であり、どちらも市場では品薄となってしまっている。

海外メディアでは、主要なABFサプライヤーはいずれもABFの供給不足に陥っており、2021年に入ってもしばらくはABF、AMDやAppleが供給するCPUの供給不足は続いて行くと推測している。