米国政府は、9月半ばより、規制しているTSMCとファーウェイの取引の中で、一部の取引に対して、取引許可の認可を出した。
しかし、取引の許可が出たのは、プロセスノード28nmより上のサイズとなり、現在スマートフォンで主流となっている7nm、5nmプロセスを利用することは出来ない。この認可はファーウェイにとってはほとんど助けにはならないだろう。

ファーウェイでは、最新の5Gスマートフォン、Mate40 Proには5nmプロセスを使用したSoC、「Kirin9000」を搭載しているが、規制前にTSMCから購入したチップ数は約880万枚とされている。これは発売3ヶ月でMate40 proを1200万台売り上げたファーウェイにとっては圧倒的に供給量が足りない。
この結果、ファーウェイでは2021年の初めには、TSMCから購入したチップの在庫が無くなってしまうことが予想されている。
しかし、現状ではTSMCに変わるサプライヤを見つけることは出来ておらず、向こう数年は米国の規制が緩まない限りファーウェイは苦境に陥りそうだ。