Cadence Design Systemsが2月17日に発表した2025年12月期決算は、売上高が前年比14%増の52億9700万ドル(約7,950億円)と大幅な増収を記録した。生成AI(人工知能)の普及を背景に、高度な半導体設計を支援するAI駆動型の製品群が強く支持され、利益面でも非GAAPベースの1株利益が同20%増の7.14ドルに達するなど、極めて堅調な通期決算となった。

同社の成長を牽引したのは、主力のEDA事業に加え、前年比で約25%の伸びを見せた半導体IP(知的財産)事業だ。特に、自律的なエージェントが設計ツールを操作してエンジニアの生産性を劇的に向上させる「ChipStack」といった次世代AIソリューションの投入が、市場の関心を集めている。また、ハードウェア事業も好調で、AIやハイパースケール・コンピューティング向けに、最新の検証プラットフォームである「Palladium Z3」と「Protium X3」の併用導入が進むなど、過去最高の売上を更新した。

収益性の面では、生産性の向上を背景に非GAAPベースの営業利益率が44.6%と、前年の42.5%から改善した。アニルード・デヴガン最高経営責任者(CEO)は「AI時代の巨大な機会を捉えるための絶好のポジションにある」と強調している。

将来の業績の先行指標となる受注残高は、2025年末時点で78億ドルと過去最高を記録した。これを受け、同社は2026年度の通期売上高を59億ドルから60億ドルの範囲と予測しており、AIインフラや高機能モバイルデバイス向けの需要が継続するとの見通しを示している。ヘキサゴン社の設計・エンジニアリング部門の買収完了も控えており、今後も「シリコンからシステムまで」を網羅する戦略によって、AI時代の設計需要を独占する構えだ。