米SEMIは2月13日、2024年のシリコンウエーハ市場について、出荷面積は前年比2.7%減の122億6,600万平方インチ、販売額は同6.5%減の115億ドルとなったと発表した。大量生産セグメントの最終需要が低迷したことにより、ファブの稼働率や特定用途向けのウエハ出荷に影響を及ぼし、広範囲で在庫調整が遅れたため、2023年に引き続き売上減となった。但し、2024年下半期からは回復傾向を示しており、2025年も引き続き回復傾向となり、同年下半期に向けてより力強い改善が見込まれるという。

SEMI SMG会長並びにGlobalWafers副社長兼最高監査役である李崇偉氏は「生成AIと新しいデータセンターの建設は、高帯域幅メモリ(HBM)のような最先端のファウンドリやメモリデバイスを牽引してきたが、その他のエンドマーケットは依然として過剰在庫からの回復途上だ」と説明。特に、「産業用半導体市場は依然として大幅な在庫の調整局面にあり、これが世界中のシリコンウエーハの出荷に影響を与えている」とし、セグメント毎に半導体需要のばらつきが存在するという認識を示した。AI向け半導体の好調が産業用半導体をはじめとする需要低迷分野を補っているという構図で、今後のシリコンウエーハ市場の売上もAI向けの先端品が牽引役となっていくものと見込まれる。