CMPスラリー大手の富士フイルムは、熊本県菊陽町のCMP工場において、CMPスラリーの生産設備を増強する事を発表した。AI半導体の需要拡大に伴う、アジア圏の需要増加に対応するためであるとしている。

同社では、コロイダルシリカスラリーを主に生産しており、半導体CMP向けのコロイダルシリカスラリーでは27.2%でトップシェアに立つ。先端ロジックデバイス向け特にCuバリアCMPスラリーではTSMCに対して供給している。

今回の投資総額は約20億円、生産能力は約3割拡大するとしている。

同社のスラリーは、市場が急速に拡大するAI半導体向けに加えて、予定では今月にも熊本県菊陽町でJASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing)社の生産も開始されると見られており、富士フイルムからも今後JASMに向けてスラリーが納入されるとみられる。