明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。

年明け早々大変な震災に見舞われた日本列島でした。被災された方々にはお見舞いを申し上げます。

2023年は地政学的な紛争問題も含めて半導体産業にとっては厳しい年になりましたが、自動車の電動化によるパワー半導体、ChatGPTなどの生成AIの登場によるHPC(ハイパフォーマンスコンピュータ)のアクセラレータ用GPU(グラフィックプロセッサユニット)、積層したDRAM(ダイナミックアクセスランダムメモリ)であるHBM(ハイバンドメモリ)などは好調でした。半導体製造装置においても、中国の米中貿易摩擦の懸念によるリソグラフィー装置とその周辺装置の大量発注により大きな減少はまぬがれました。

このように半導体産業はシリコンサイクルを繰り返しながら100兆円産業に向かい進展しております。2024年の半導体産業を展望するとGPUや高性能CPU(中央演算処理装置)のラインはフル稼働の状況で、DRAMもHBM用途需要の拡大により価格も上昇傾向にあります。NANDフラッシュメモリーの回復にはまだ時間がかかるものの後半には半導体産業は回復するとみています。半導体のテクノロジーもEUV(極端紫外線)露光の高NA化、ダブルパターニングによる微細化が進むとともに、SOC(システムオンチップ)を分割するチップレットを集積したSiP(システムインパッケージ)による高性能化の開発が共に進んでいくと予想されます。日本においても日本政府の支援により、Rapidus、JASM(TSMC熊本)、マイクロンテクノロジーなどが投資を進めており、再び半導体産業のクラスター化が進展しています。日本は半導体を生産に適した国として再注目されています。

GNC(グローバルネット)ではこのような状況下、より多くの情報を集積し変化していく最新動向を膨大なデータを正確に分析し迅速に「GNC Letter」、「セミネット」、「ウエハ試作加工」、「開発用CMP装置」などの事業を通して、エレクトロニクス産業発展の一助となるべく活動を続けていく所存です。今年もGNCをご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。

2024年吉日

グローバルネット株式会社

代表取締役 武野泰彦